音楽プロデューサーのための80/20ルール
- Loopcloud Japan

- 2025年9月7日
- 読了時間: 5分
更新日:2025年9月26日
2025年9月1日
スタジオでの取り組みに役立つように、この「パレートの法則」を理解し活用する方法を探ってみましょう。

音楽プロダクションにおいて、1曲全体の下書きを作ることは驚くほど短時間でできることがあり、ひとつのセッションで基本的なビートを組み、ドロップやコーラスを加え、全体を自然に流れるアレンジに仕上げることが可能です。
しかし、そのトラックに「最終的な仕上げ」を施すためには、複数回にわたるセッションが必要になることもあります。
実はこれは音楽制作だけではなく、あらゆる創造的な分野に見られる現象です。 成果の80%は20%の時間で生まれますが、残りの20%を完成させるために80%の努力が必要になるのです。
さらに、この80/20ルールは創作活動に限られません。 プロデューサーであれば、リスナーの80%がわずか20%のオーディエンスからもたらされているかもしれません。 作家の20%が全書籍売上の80%を占め、国連開発計画(UNDP)によれば、世界の所得の83%は最も裕福な20%が得ているとされています。
この記事では、音楽制作における「80/20ルール」(パレートの法則)について取り上げ、仕組みを理解することで、より良い判断を行い、時間と労力を効率的に管理する方法を探っていきます。
音楽制作におけるパレートの法則
スタジオで80/20ルールを体感したことはありますか? 多くのプロデューサーは、ハイハットのEQ調整やキック選び、ドラムバスの「完璧な」コンプレッションなど、細かい作業に時間を取られがちです。
もちろんこれらは重要ですが、1曲を組み立てる時間と同じだけの労力を費やすことに不満を感じることもあります。
なぜ最も重要な作業が短時間で終わり、細部に4倍もの時間がかかるのでしょうか。

不変の法則ではない
80/20ルールは至る所で見られるものですが、必ずしもすべての場面に当てはまるわけではありませんし、常にそれに頼るのは誤りですが、「この法則が働いている可能性がある」と理解しておくことは、効率的に作業を進める計画を立てる上で有益です。
スーパー生産性 vs 「罠」
もし全てのスタジオ作業に80/20ルールを当てはめるとしたら、こう考えることができます。
ある作業は価値があり、最大限の労力を注ぐべきです。逆に効率が悪い作業は、回避するか素早く終わらせなければ「罠」になってしまいます。
つまり、1セッションで曲の骨格を作れるなら、その時間こそ最も集中力を発揮すべきです。 その後に待っているのは「罠」です。
楽曲の大枠を作り終えたら、細かい部分に時間をかけすぎないよう注意しましょう。 自分の習慣を認識し、必要以上に没頭しない準備を整えることが大切です。
音楽制作に現れる80/20ルールの例
よくある光景として「正しいキック」を見つけるまで延々とサンプルを探し続ける、というものがあります。 LoopcloudやLoopcloud Drumなら、「類似サウンド検索」を右クリックで使えるため、この作業を効率化できます。
場合によっては、完璧を求めずに仮の音を使い、選択に制限時間を設けるほうが効果的です。
楽曲のアレンジでは、リスナーの心をつかむのはフックであり、それが楽曲の個性を形作ります。
素材を出し入れして展開を作ることは大切ですが、フックを作り込むことこそ最重要の仕事かもしれません。

ミキシングにおいても同様です。 ゲインステージング、パン、EQといった基本的な処理で楽曲の大部分が良く聴こえるようになりますが、複雑なマルチバンド・サイドチェインのテクニックは、必ずしもリスナーに響くとは限りません。
パレートの法則を味方にする
80/20ルールを理解した時点で、すでに半分は攻略できています。 この考え方を意識することで、細部に偏りすぎず全体のバランスを取ることができます。
もちろん細部も軽視はできません。良い曲と悪い曲を分ける決め手になることもありますが、必要以上に時間を注がない判断も重要です。
以下は、この法則を活用してプロデューサーとして成長するための具体的な方法です。
適切にプリセットを使う
すべての曲でシンセのプリセットをそのまま使うことは推奨しませんが、仮置きとして利用すれば曲の方向性を定める助けになります。 シンセのプリセットは簡単な工夫で自分らしい音に変えることもできます。
エフェクトプラグインにもプリセットがあります。 ミキシング時には慎重さが必要ですが、サウンドデザインの段階ではユニークなリバーブやEQをプリセットで素早く試すのも効果的です。
ミキシングエンジニアや共同制作者と組む
自分で「20%」を仕上げたあと、他者に残りを任せる方法もあります。 あなたにとって非効率な80%が、相手にとっては効率的な20%になることもあるのです。 結果として両者ともより生産的になれます。
Loopcloudでサウンドを素早く選ぶ
数百万のサンプルにアクセスでき、DAWと連携してテンポやキーに合わせて試聴できるLoopcloudを使えば、サンプル選びとアレンジの最も効果的な部分に集中できます。 ジャンルごとにタグ付けされたカタログや「類似サウンド検索」により、必要な音がすぐに見つかります。
音楽制作における80/20ルールは、少ない時間で大部分の成果を得られる一方、残りの細部に多くの労力を費やしてしまう現象を示しています。 重要なのは、この法則を理解し効率的に活用することです。 フック作りやアレンジといった核心部分に集中し、細部には必要以上に時間をかけない工夫が求められます。 Loopcloudのようなツールやプリセットの活用、共同作業などを取り入れることで、生産性を高めながらクリエイティブな作業に注力できるでしょう。








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