top of page
検索

音楽プロデューサー向け! 2025年におすすめの音楽配信プラットフォーム

どの音楽ディストリビューターが自分に合っているのか決めるのは難しいものです。 特に、現在は非常に多くのサービスが存在しています。このガイドでは、それぞれのメリットとデメリットをわかりやすくご紹介します。


Image by Sanket Mishra on Pexels
Image by Sanket Mishra on Pexels

TunecoreはCD Babyより優れているのでしょうか? 他にどんな選択肢があるのでしょうか? もしあなたがインディーアーティストとして自分に最適な音楽ディストリビューターを探しているのであれば、ここで主要なプロバイダーを詳しくご紹介します。


まだ始めたばかりで「どうやってSpotifyで自分の音楽を配信できるのか」や「Apple Musicに音楽を載せる方法を知りたい」と考えている方も、この記事を読めば答えが見つかるはずです。 各サービスの魅力的なメリットと、少し気になるデメリットをまとめてご紹介します。


1. AmpSuite


【レコードレーベルの一括管理と追加機能を求める方に最適】

AmpSuiteは、ポケットに入るレコードレーベルのパーソナルアシスタントとして設計されています。 そのため、SpotifyやApple Music、Deezer、Tidalなど、主要なストリーミングおよびデジタルダウンロードプラットフォームに音楽を配信できるだけでなく、さらに多くの機能が利用できます。


現代では、アーティストはますます独立して活動する傾向が強まっています。 私たち音楽家は、従来のレコードレーベルに頼らずに活動・マネジメントを行うことが可能になっていますが、レーベルが担当していた様々な業務を自分一人でこなす必要があるというデメリットもあります。


そこでAmpSuiteが活躍します。 修正可能な契約テンプレートや、詳細なロイヤリティ会計など、多機能をひとつのサービスで提供し、スマートフォンのアプリからアクセスできます。 AmpSuiteの詳しい内容や、どのように時間と手間を大幅に省けるか知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。


【AmpSuiteのメリット】

・単なるディストリビューションサービス以上の多機能

・修正可能な契約テンプレート

・所属しているアーティスト全員の情報や楽曲をまとめて管理できる

・プロモーションメールやプレスリリース

・リアルタイムのフィードバック

・高度なロイヤリティ会計

・売上分析

・SNS管理ツール


【AmpSuiteのデメリット】

・現在はデモ申請による利用のみ可能


2. DistroKid


【シンプルなインディーアーティスト向け配信とプロモーションツールを求める方に最適】

DistroKidは、インディーアーティスト向けのディストリビューションプラットフォームとしてほとんど欠点がなく、長年高い評価を受けています。 他社に比べて追加機能は少ないかもしれませんが、ソロで活動するアーティストにとっては、手頃な価格で必要なものがすべて揃っています。


特筆すべき機能は、即時にSNS用プロモーションコンテンツを作成できる点と、アルバムやシングルのタイトルを自由にフォーマット化できる点です。 DistroKidは時代の流れを取り入れており、InstagramなどのSNSで使えるミーム風のテンプレートも用意されていて、リリース情報を簡単に反映しプロモーションが可能です。


曲やアルバムタイトルを独自の形式で表記することは、アーティストによっては大きなポイントになります。 Kendrick Lamarの『DAMN.』や、Billie Eilishの2024年リリース『HIT ME HARD AND SOFT』のように全て大文字にしたり、特殊記号(+, <, ^など)を使うアーティストもいます。DistroKidはそれに対応していますが、Tunecoreは表記や文法に厳しい傾向があります。

【DistroKidのメリット】

・すべての料金プランが手頃

・高品質なSNSプロモーションコンテンツ

・楽曲・アルバムタイトルのフォーマットが可能

・ミニマルなインターフェース

・迅速なカスタマーサポート


【DistroKidのデメリット】

・パブリッシングサービスなし

・管理ツールが少ない

・複数アーティストの管理には不向き


3. Tunecore


【独立したパブリッシング管理とプロフェッショナルな管理を求める方に最適】

TunecoreDistroKidを比較する際によく言われるのは、DistroKidは少しアマチュアっぽく感じるのに対し、Tunecoreはすべての音楽活動を統合的に管理できる、洗練されたプロフェッショナルなオンラインポータルであるという点です。


最大の強みは、年会費に加えて一度きりの支払いで追加できるパブリッシング機能です。 これを利用すれば、Tunecoreが必要なロイヤリティ管理団体への登録を含むパブリッシング業務全般を代行してくれます。 もちろん、少し手数料はかかりますが、これはどのパブリッシング契約でも一般的ですし、インディーアーティストの大きな負担を軽減してくれます。


さらに、サブスクリプションのグレードごとに追加価値が増えるほか、カスタマーサポートの対応も高評価です。 また、決済が失敗してもリリースがストアに残り続ける保険が付帯している点も大きな特徴です。 他の多くのDDPでは、こうした柔軟性は期待できません。

【Tunecoreのメリット】

・一度きりの支払いでパブリッシング契約

・優れたカスタマーサービス

・サブスクリプションごとに追加価値

・洗練されたウェブポータル

・直感的なロイヤリティ分配

・詳細な分析データ


【Tunecoreのデメリット】

・曲・アルバムタイトルのフォーマット不可

・やや高額

・プロモーションツールが少ない


4. Ditto Music


【複数アーティスト管理に最適】

複数のアーティストやプロデューサーとチームで活動している場合、Ditto Musicが理想的なDDPとなるでしょう。 Ditto Musicは、豊富なレーベル管理サービスを備えたウェブポータルを提供しています。 ソロから少人数、さらには30人以上のチームまで対応する多様なサブスクリプションプランが用意されており、特にマルチアーティスト向けの選択肢が充実しています。


その他、Tunecoreのようなパブリッシング契約や、リリースごとの公式チャート登録、さらにはVEVOミュージックビデオチャンネルなど、幅広いサービスをオプションで利用可能です。 リリース管理やロイヤリティ・分析ページはシンプルなデザインながら、詳細なデータを提供します。


主な欠点としては、カスタマーサポートに連絡が取りにくい点が挙げられます。 サポートチケットの提出のみで対応されるため、緊急時の対応は期待できません。 また、リリースの承認がリリース直前まで行われない傾向があり、万一リジェクトされた場合、修正の猶予がほとんどありません。

【Ditto Musicのメリット】

・公式チャート登録対応

・オプションのVEVOミュージックビデオチャンネル

・幅広いレーベル管理機能

・直感的なリリース分析

・パブリッシング契約も選択可能

・プレミアムなプロモキャンペーンパッケージも提供


【Ditto Musicのデメリット】

・カスタマーサポートの対応が遅い

・リリース承認が遅い

・上位プランやプロモーションが高額


5. UnitedMasters


【インディーアーティストの入門に最適】

UnitedMastersは、このリストの中でもやや賛否が分かれるサービスです。 全体的にはカスタマーサポートへの不満やアカウントの予告なし停止など、否定的な意見が多く見受けられますが、一部のアーティストからはプロモーションツールや使いやすさが高評価されています。


UnitedMastersの最大の特徴は、無料で使い始められることです。 他の競合サービスとは異なり、今後の収益の10%を手数料として差し引く代わりに、全ての主要配信・ダウンロードプラットフォームへの配信を無料で提供します。 予算が限られた初心者にとって、非常に魅力的な条件です。


さらに、UnitedMastersは著名なシンクロ契約(楽曲のテレビやNBAなどでの使用)を実現している点も大きな魅力です。 今後のリスクとリターンをどう捉えるか、ご自身でご判断ください。

【UnitedMastersのメリット】

・10%コミッションで無料利用可能

・独自のシンク・ライセンス契約

・昇格すればVIPパートナーシップの可能性

・利用継続による報酬


【UnitedMastersのデメリット】

・全体的にユーザー評価が低い

・ツールが限定的

・著名アーティストへの優遇が見られる

・配信先は50プラットフォーム程度


6. CD Baby


【自身の音楽を長期間配信し続けたい方に最適】

CD Babyは、他の多くのサービスとは異なるモデルを採用しています。 大半のディストリビューターがサブスクリプション制を取っているのに対し、CD Babyは1曲ごとに9.99ドルの一括支払い+生涯9%のコミッションという料金体系です。


一見すると、インディーアーティストにとっては割高に感じるかもしれません。 しかし、このモデルの狙いは、一度支払えばその後は追加費用なしで永続的に楽曲がプラットフォーム上に掲載され続ける点にあります。 リリースごとに収益が見込める場合、この点は大きなメリットとなります。


さらに、CD Babyはフィジカル(物理メディア)での流通や、カバー楽曲のライセンス取得も可能です。 他のアーティストの楽曲を定期的にカバーする方にとっては、非常に有利な選択肢です。

【CD Babyのメリット】

・1曲ごとの明瞭な一括支払い

・カバー楽曲のライセンス取得が可能

・フィジカル流通対応

・楽曲が永続的に配信される


【CD Babyのデメリット】

・生涯9%のコミッション

・ツールが限定的

・カスタマーサポートが遅いとの報告あり



7. AWAL(Artists Without A Label)


【すでに注目を集めているアーティストに最適】

すでにある程度の話題性を持つアンダーグラウンドアーティストの場合、AWALが最適な選択肢となるかもしれません。 AWALは、誰でも自由に登録できるわけではなく、選考プロセスを経て、実力を証明したアーティストにのみサービスを提供しています。


AWALと契約できれば、スタッフによる手厚いサポートとともに、伝統的なレコードレーベルさながらのシンクロ契約、詳細な分析、マーケティングキャンペーン、資金調達の機会など、多彩なサービスを受けることができます。


一定の実績がある場合、AWALはただのDDP提供にとどまらず、まさにパートナーとして活動をサポートしてくれます。 逆に、基準を満たしていない場合は、まずは実績作りから始める必要があります。

【AWALのメリット】

・VIP待遇のプレミアムサポート

・高度な分析や広範な支援

・マーケティングキャンペーン支援

・資金調達のチャンス

・レーベル並みのサービス

・初期費用なし


【AWALのデメリット】

・選考制

・15%のコミッション


8. SoundCloud


【無料プラットフォームと有料配信を最適に使い分けたい方に最適】

SoundCloudという名前を聞いたことがない方は、いないのではないでしょうか。SoundCloudは、世界的に最も有名な無料音楽ストリーミングプラットフォームとして、多くのトップアーティストの発掘に貢献してきました。


SoundCloudは時代の変化に対応し、Artists Proプランという有料プランを導入しました。 これにより、ユーザーは月額または年額で高度なストリーミング分析、主要配信プラットフォームへの配信、その他多くのリソースを利用できるようになっています。


すでにSoundCloudを使っている場合や、ファンに無料で音楽を届けたいと同時にSpotifyやTidal、Apple Music、Deezerなど有料プラットフォームにも配信したい場合、SoundCloudの有料サービスは最適です。 すべての分析とリソースをSoundCloud上で一元管理でき、他のサービスに割く時間を大幅に削減できます。 有料ではありますが、提供されるサービスは非常に充実しています。


【SoundCloudのメリット】

・高度な分析

・AIマスタリング機能

・優先的なSoundCloudサポート

・ファンとの直接交流

・SNSプロモーションツール

・既存SoundCloudユーザーに便利


【SoundCloudのデメリット】

・年間99ドルの費用

・複数アーティストの管理には不向き

・評価が分かれる



さらに詳しく知りたい方へ


この記事を通じて、音楽配信プラットフォーム全体について理解が深まり、今後のキャリアにとって最適な選択ができるようになれば幸いです。


もしディストリビューションプラットフォームの利用を考えている場合、おそらく音楽キャリアの初期段階にいらっしゃることでしょう。 その場合は、ぜひ「プロデューサーなら知っておきたい音楽用語 - Loopcloud用語集」もご覧ください。 プロフェッショナルへの近道となるはずです。


音楽ディストリビューターは、あなたの楽曲をSpotifyやApple Musicなど、さまざまな音楽配信サービスへ届けてくれる重要なサービスです。 近年はAmpSuiteやDistroKid、Tunecoreなど多くの選択肢があり、それぞれ特徴や強みが異なります。 手軽さや価格重視ならDistroKid、多機能やレーベル管理ならAmpSuite、パブリッシングやサポート重視ならTunecoreがおすすめです。 自身の活動スタイルや目標に合わせて最適なサービスを選ぶことが、音楽活動の成功につながります。

 
 
 

コメント


bottom of page