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ビートメイキングのための音楽理論

更新日:6月19日

ベースラインや基本的なコード、メロディ作りに応用できる音楽理論を、よりわかりやすく即戦力として活用する方法を紹介します。

音楽は芸術です! そして感情の裏には、それに対応する「ルール」が必ずあります。 音楽理論は音楽を理解する一つの手段であり、必ずしも成功に不可欠ではありませんが、クリエイティブな視点を大きく変える強力なツールとなり得ます。

本記事では、ビートメイカーや初めての音楽プロデューサーが役立てられる基本的な音楽理論の概念を取り上げます。 ここで扱う内容は多くのジャンルに応用できますが、ガイドとして使い、硬直的に適用しないようにしてください。


Keyを合わせる

音楽理論の出発点として最も重要なのは、テンポが同じなら、同じキーにある二つの素材は音楽的に組み合わせられるということです。

Loopcloudやsounds.loopcloud.comでは、右側パネルでノートとスケールを選択し、サンプルのキーを絞り込めます。 例としてE minorを選び、Bassタグで検索すると、E minorのベースラインが多数表示されます。 気に入ったものをDAWにドラッグするか、次のサンプルを探すためにマルチトラック検索を開始しましょう。

次にKeyboardタグでE minorのサンプルを検索します。

テンポがベースラインと同じ曲を選べば、どちらもE minorなので高い確率でうまく合います。

これはボーカル、メロディック、FXサンプルにも当てはまります。 同じキーで同じBPMの複数サンプルを選べば、基本的に相性が良いはずです。 最終的に完璧な組み合わせを見つけるかどうかは、あなたのアーティスティックな耳に委ねられます。


コードの基本

改めて、コードとは複数のノートを同時に鳴らすことです。二音のコードや五音のコードなどさまざまありますが、基本的なコードとしてトライアド(三和音)が挙げられます。


トライアドとは?

トライアドはスケール上の音をパターンで並べた三音のコードです。たとえばF majorスケール(F G A Bb C D E F)なら、音を一つ飛ばして次の音を取る動作を二回繰り返して作ります。

例としてG minorトライアドはG Bb Dで、スケールの音を一つずつ飛ばして重ねた三音を同時に鳴らします。

DAWで簡単にトライアドを作る方法は?

スケール全体を覚える必要はありません。 任意のノートから4半音上げ、さらに3半音上げるとメジャー・トライアドが、3半音上げてから4半音上げるとマイナー・トライアドが作れます。

通常のスケールで作れるトライアドの種類は?

メジャー・トライアドを1-4-7、マイナー・トライアドを1-3-7と表すなら、他に1-3-6のディミニッシュト(減三和音)と1-4-8のオーギュメント(増三和音)があります。 ディミニッシュトは通常のメジャー/マイナースケールから作れますが、オーギュメントは単一のスケール内には自然に現れません。

インターバルと耳の訓練

任意の二音は「インターバル(音程)」で表せます。 Gからその上のDへ7半音上がる例はPerfect Fifth(完全五度)です。 BbからF、D#からA#など、7半音の間隔なら同じ完全五度のキャラクターを持ちます。

例えば4半音はMajor Third(長三度)でCとEの間隔です。10半音はMinor Seventh(短七度)でFとEbの間隔です。

インターバルを学ぶ目的は、それぞれの音程が持つ固有のキャラクターを覚えることにあり、メロディやベースライン作成が容易になり、曲の構成要素を内面化できます。


トレーニングはToneDearやMusicTheory.netなどのサイトで簡単に行えます。 短い演習を繰り返し、さまざまなインターバルの響きを体に覚えさせましょう。


コードの拡張

トライアドに慣れたら、それらをさらに複雑で表情豊かなコードへ拡張できます。トリックはシンプルで、スケールを一つ飛ばしのパターンを継続するだけです。

三音にもう一音を追加すれば四和音となり、メジャー・トライアドはMajor Seventh、マイナー・トライアドはMinor Seventhになります。 さらに続ければ9thなどにも拡張可能です。


必須音楽用語まとめ


クロマティック・スケール

12音のすべてを含むスケール。


ダイアトニック

メジャーやマイナーなど七音スケール内で音やコードを使用すること。


ルート

スケールの出発点の音。例:DマイナーではDがルート。


トライアド

三音のコード。一般的にメジャー、マイナー、ディミニッシュト、オーギュメントを指す。


サークル・オブ・フィフス

完全五度(七半音上または五半音下)を順に移動するコード進行。例:F → C → G → D → A。


モード

メジャースケールなどを第二音、第三音など異なる出発点から弾くことで生まれる別スケール。


ドミナント・コード

ルートから完全五度上のコード。例:DメジャーのドミナントはAメジャー


ドミナント・セブンス

メジャーコードに短七度を加えた拡張コード。例:C-E-G-Bb。


本記事では、キーの合わせ方、トライアドの構築法、インターバルのトレーニング、コード拡張、そして必須用語の解説まで、ビートメイカーがすぐに活用できる音楽理論の基礎を網羅しました。

同じキーとBPMのサンプルを組み合わせることで自然に馴染むトラックを素早く作成し、トライアドやセブンスを駆使してコード進行を豊かにし、インターバルを体得してメロディ作りを直感的にする方法を紹介。

基礎理論を理解すれば、Loopcloudなどのサンプル選びからオリジナル曲制作まで、あらゆる場面でクリエイティブな選択肢が大幅に広がります。

 
 
 

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